うちの子どもたちは、
神経発達症(発達障害)の診断を受けていて、
区分としては精神の障害があります。
私は「健常者と障害のある方、
それぞれに知識があれば
楽に過ごせる部分がある」と思い、
発達障害の実際の様子を発信し始めました。
そうすると、定期的に
「自分の近くには、
態度の悪い発達障害の人がいる。
配慮という名目でこちらばかりに
気を使わせるつもりか?」
というメッセージが届きます。
色々な状況・考え方があるのは当然です。
今日は発達障害の子の父が考える
「他害」についてです。
内部での問題ですから、
他人からは目に見えにくい障害です。
一般の方が「こんな簡単なこと」と思うことが、
うちの子たちはできないのです。
「特別扱い」の話です。
良かったらお付き合いください。
「あのお母さんは過保護だよね」と言われて…
例えば、「毎回体操服を持ち帰る」とか
「学校からの手紙を親に渡す」などです。
今は、まだ小中学生なので、
私たちが環境を整えるために介入をしています。
子どもたちは「困っている」という主張もできずに、
ただ時間を過ごしていることがあります。
思いもよらないことで
大きく傷ついているときもあります。
放ったらかしにはできません。
その子それぞれに合う環境を作りたくて、
学校や習い事先に配慮をお願いしているのですが、
やはり健康な人から見ると傲慢でわがままなのでしょうか。
他害を「悪い人がいた」「迷惑」で終わらせない
『特別扱いをして許してほしいわけではない』
習い事先の先生が、
「あのお母さんは、うちの子は、うちの子は、
って過保護に言うよね」
と言っているのを妻が聞いてしまったこともあります。
他害を「悪い人がいた」「迷惑」で終わらせない『特別扱いをして許してほしいわけではない』
①「他害」を許せ、という意図はない
どんな診断、立場であれ、
他害を許す必要はないです。
②視点が変われば、感じ方は違う
ここが1番伝えたいところで、
「理不尽な他害」と思われている事が、
第三者から見ると、
「理由がある防御反応」である事があります。
【具体例】
長男にっちの年少時代、
幼稚園の帰りが
初めての雨だったことがあります。
そのため、迎えを
普段の自転車ではなく
徒歩で行きました。
その時、なんとにっちは
「激怒」してしまいました。
これも、周囲から見たら、
ただの怒りん坊です。
ですが、本人としては、
「いつも自転車で迎えに来る母が
歩いてきた。
しかも初めて雨が降っている」
という、いつもと違うことだらけで
不安だったのです。
強い不安から、怒ることで
自分を守ろうとしているのです。
そんなこと、
言われないと分からないですよね。
こういった
「本人にとっては理由がある防御反応」
があります。
しかしお分かりいただけるように、
当事者たちは主張が下手で、
全く伝わりません。
そのため、周囲が感じてしまうのは、
変な行動をした
→理解できない
→理不尽な態度だ、
となります。
当事者の置かれた状況や理由を
突き詰めず、
「悪い人がいた」、
「迷惑だ」
となりトラブルを終わらせてしまうと、
お互いに学びがないので、
次に似たようなことが
起きることを防げません。
発達に関係なく
「他害を許してない」からこそ、
何かトラブルがあった時には
当事者同士の悪意の有無に
着目する以外にも、
本人達の特性の把握と環境の見直しは
必要だと思っています。
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