夜尿症の医学書的な説明はこちら↴この記事では実際の夜尿の対策をお伝えします。
夜尿改善の工夫① 飲んでもOKの量を目で見える化
見た目で分かりやすいように、大きめのコップを用意。
夕方以降飲んでもいい水分(我が家は300mlにしました)を事前に注いでおく
→結果。「なんでこれ以上飲めないんだよ」と不安と不満で癇癪になり、暴れました。
夜尿改善の工夫② 日中の飲水量を増やす作戦
昼間にたくさん飲めたら、夕方からの飲水量を減らせるかもしれない。
「容器が大きいと自然に多く摂取しがちと聞くし、水筒を大きくしてみたらどうだろう?」と思いつき、学校にもっていく水筒を300mlから500mlへ。
父「この中身を空っぽにして帰ってきて欲しいな」
にっち「うん、まぁがんばるよ」
結果。本人は前向きではあったものの、やはり「学校のトイレに行きたくない」という理由で、飲むことができませんでした。ただ重い荷物(水筒)を運ぶだけ。
荷物が重くて怒るというおまけつきです。
夜尿改善の工夫③ 夕食の汁物をやめる
それまで出していた夕食の汁物(味噌汁やポトフ)をやめました。
本人が意識しないように飲水量を減らせないか試す
→この対応には、怒りはしませんでした。しかし、飲んでいないはずなのに、夜尿の量は変わらず500ml程度と多いままです。水分のinとoutのバランスがおかしい。よく観察してみると、なんと、お風呂でシャワーを浴びるふりをしてこっそり飲んでいました。
お風呂だけでなく、歯磨き後のうがいの時にもうがいをするふりをして、水を飲んでいたのです。
喉が渇く→飲水量を減らされた→「隠れ飲み」をする、という状態になってしまいやめました。
問題が分かり、「夕方の飲水制限」という解決法までは明らかになったものの、そこを改善する何かが見つかりません。
お子様によっては、以上の対策が合うかもしれないので、ぜひ試していただけたらと思います。
薬物療法(抗利尿ホルモン剤)と夜尿アラーム療法
夜尿の治療として有名なアラーム療法についてです。これは、下着にアラームをつけて濡れを感知するとブザーが鳴るものです。本人が寝ている時のおしっこする前後の感覚を理解することで、起きてトイレに行けるようになるのが目標です。
にっちも挑戦しました。しかし、「本人は起きない。家族はブザーで起こされて寝不足」という結果で惨敗です。ブザーが鳴って、にっちに声をかけ体をゆすっても、起きません!
本当にぐっすり眠っています。なので、アラーム療法は他の家族がギブアップしました。
夜尿症の薬物療法
これは、厳格な水分管理が必要です。
というのも、少し専門的な話になりますが、治療に使うデスモプレシンという経口薬は、
尿を減らすホルモンであるバソプレシンを出すように働きかける薬です。
尿を減らすということは、体の中の水分を尿にせずに体に留めておくということです。
適量以上の水分摂取をした体に服用すると、
水中毒(体の水分が多すぎる状態)や低ナトリウム血症(水分が多いために血液が薄まる)
の危険があります。
にっちは、親が管理しようとしても水分摂取が難しく、
目を盗んで飲んでしまうので、服用させることは危険と判断し、
薬物治療は行っていません。
ここまでの経過を、3か月に1度の受診で進めてきて、ついに親も本人も「オムツを履いておけば、いいか」と言う心境になり、1年に1度の報告にゆるりと通院しています。
にっちは10歳の誕生日を迎えてから、夜尿の量も回数も減ってきています。
このまま成長とともに良くなるのを待ちたいと思います。
皆さんが気にかかるであろう宿泊学習ですが、
その時だけ服薬するか、オムツを持たせる予定でいます。
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